70代のご両親と娘様の同居にあたり、暮らしにくい点が多々あった。
・寝室から水まわりの動線が複雑で移動ししづらかった。
・ご両親が生活しやすいよう段差などの障害をなくしてほしい。
・キッチンから他の部屋が見えない為、料理中はご両親の動向が心配だった。
・夏に温度が高く冬に乾燥しやすい地域性で、ご両親の体調に影響しないか不安だった。
というご相談の元、リフォーム工事のご依頼を頂きました。

キッチンとリビングがそれぞれ独立しており、やや閉鎖的に感じており、何よりキッチンに立つとリビングにいらっしゃるご両親の様子が見ることが出来ないことが、娘様のお悩みでした。リフォーム後は、キッチンを対面にして開放的なLDKにし調理をしながらでもリビングに目が届くようになりました。キッチンはお母様と娘様が並んで調理が出来るようにL型キッチンを選定しました。

在来方向のタイルが冷たくご両親が寒い思いをされており、ご両親の体調に影響が出ないか娘さまも心配されていました。浴槽はシステムバスへ施工。温かい浴室なり、安心して入浴ができるようになりました。

狭くて使いづらかった洗面脱衣所。洗面と脱衣所を分けたことで、脱着衣中でも洗面所が使用できるようになりました。尚、洗面台の横の空スペースには家族が共有でつかうタオル収納を設計しました。

着座の際に体を支える物が何もなく、体に負担がかかっていたトイレ。新しく手すりを取り付け、カウンターが歩行と着座をサポートできる設計としました。壁紙なども一新し、清潔感のあるトイレになりました。

引き違いの玄関ドア。経年劣化により建つけが悪く、開け閉めのしづらさがありスムーズに出入りすることができませんでした。2枚連動引き戸のタイプにしたことで、以前までの引き違い戸より開口幅を広く取ることができるようになりました。万が一車いすを使用する際にも十分な開口を確保することが出来ます。

段差が多くあり、つまづいてしまう恐れがあるのがお悩みの一つでした。水まわりと居室の段差は全て解消。玄関は2枚連動の引き戸の広い開口と外手すりで出入りをサポートできるように設計しました。

夏の湿気を吸い、冬の乾燥時に放出することができる炭の調整材を施工。快適な湿度になり、空気環境のバリアフリーへなりました。尚、力が最大限発揮できるように天井に換気口を設けました。